メルセデスベンツ/GLA/X156/DCTオイル交換/シフトアダプション
- GARAGENT ガレージェント
- 2 日前
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今回は、メルセデス・ベンツ GLA(X156型)にお乗りのお客様よりご相談をいただき、点検の結果、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)オイルの交換をご提案。作業をご依頼いただきました。
DCTオイル交換は、単なるメンテナンスというだけでなく、トランスミッションの寿命を大きく左右する重要な作業です。今回の記事では、その交換の必要性や作業内容を詳しくご紹介いたします。

DCTとは?メルセデス・ベンツのDCTの特徴
まず「DCT」とは、「デュアルクラッチトランスミッション」の略で、簡単に言うと「マニュアル構造をベースに、クラッチとギアチェンジを自動で制御する」仕組みです。
X156型GLAに搭載されているDCTは、主に7速(7G-DCT)で、乾式クラッチ構造を採用しています。発進や低速時の滑らかな変速を可能にする一方で、オイルの劣化やクラッチの摩耗が進むと、以下のような不具合が出やすくなります。
変速時のショック
発進時のもたつき
ギクシャクした走行フィーリング
警告灯の点灯やエラーメッセージの表示
これらの症状を予防・改善するためには、定期的なDCTオイルの交換が効果的です。

実際の作業内容
1. オイルの抜き取りと確認
まずは専用工具を使用してDCTオイルを抜き取ります。抜き取ったオイルは、やや黒ずみが目立ち、金属粉の混入も少し確認されました。これはDCT内部のクラッチやギアの摩耗によるもので、まさに「交換すべき状態」でした。
2. ドレンボルト&オイルフィルターの交換
DCTオイル交換と同時に、フィルターとドレンボルト(ワッシャー)も新品へ交換します。フィルター内には細かい金属粉が溜まりやすく、これを放置すると作動不良の原因になるため、必須の交換項目です。
3. 新油の注入と油量調整
ベンツのDCTは専用のオイルを使用し、適正温度管理(約35℃~45℃)下で油量を調整する必要があります。診断機を接続しながら、リアルタイムで油温を監視し、規定値でレベル調整を行いました。
4. 試運転とエラーチェック
最後に試運転を行い、変速の滑らかさや異音の有無をチェック。合わせて診断機でトランスミッション関連のエラーログが残っていないか確認し、作業は完了となりました。

エンジンルーム上側から、エアクリーナーハウジングをごっそり取り外すとミッション上部にアクセスできます。
オイルパンボルト、DCT外部オイルフィルターは上から作業します。

上からと下から、計8本のボルトを外すとオイルパンが外せます。
中に内部フィルターが取り付けられているので交換。

外部フィルターも交換するので取り外し。

外した部品たち

交換する新品部品


オイルパン本体は再使用になるので清掃。
ガスケット、ボルト、フィルター類を新品に交換して取付。
DCTオイルを規定量充填。

DCTオイル交換後、メルセデスベンツ専用診断機にてDCTコントロールユニットのアダプションを行います。




この作業をすることにより警告灯も無事消えました。
試運転をし、問題ないことを確認して作業終了。
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