【メルセデス・ベンツ|GLA|X156】DCTオイルの交換とホイールスピードセンサー交換|東京都O様
- 2025年12月11日
- 読了時間: 6分

メルセデス・ベンツ GLA(X156)
ご相談内容

お客様より「多数の警告灯、警告メッセージが表示された」「ハンドルが重くなった」「シフトチェンジできませんと表示され、パーキングからシフトチェンジできなくなった」などの症状がでたとのご相談。
レッカーで入庫いただき点検をしてみるとホイールスピードセンサーに故障メモリが入っておりました。
現車をリフトアップして点検すると左フロントのホイールスピードセンサーだけ交換しているようでしたので左フロント以外の3か所すべての交換をおすすめ。
シフトチェンジに関しては入庫時症状でなかったものの、ご説明させていただきDCT交換及びコントロールユニットのアダプションをおすすめさせていただきました。

DCTオイル交換に関する詳しい解説を下記URLのブログでしております。
よければこちらもご覧ください。
記事はCLAでの作業紹介ですが、AクラスBクラスGLA、CLA、ノーマルグレードとAMG全てにおいて共通の作業となります。
今回の記事でも作業風景ご紹介の最後に説明・解説分載せさせていただいております。
作業風景|DCTオイル交換

用意した部品
・DCTオイルパンガスケット
・内部オイルフィルター
・外部オイルフィルター
・ドレンボルト/ワッシャー


ミッション上部にアクセスするためエアクリーナーハウジングを取り外し

DCTオイル排出

ドレンボルトのマグネット部分に鉄粉が大量についています

オイルパンを取り外し、中のオイルフィルターを交換します





オイルパン本体は再使用するので清掃し、ガスケットを新品に交換

オイルパンを戻し、

新品のドレンボルトへ交換

今回注入するDCTオイル「MOTUL MULTI DCTF」

レベルゲージパイプから新油注入
作業風景|DCTコントロールユニットのアダプション

オイルを規定量入れたら診断機をつなぎ、アダプション開始のために指示された油温までDCTオイルを暖めます


成功の表示が出たら終了です。
作業風景|ホイールスピードセンサー交換

右フロントから

ブレーキローターの裏あたりにEトルクスで固定されています

ロアアームを通って車両中央まで線がつながっています

取り外し。
奥の袋に入っている方が新品

同じように取りまわしてボルトを締めたら終了

引き続きリアも交換

フロント同様裏側でEトルクスでとまっています

リアはそのままではコネクタにアクセスできないのでインナーフェンダーを外します

下側がホイールスピードセンサーのコネクタです

左側外したホイールスピードセンサー、右側新品ホイールスピードセンサー


同じように取りまわして終了です

最後に診断機ですべての故障コードを消去
無事DCT関係、ホイールスピードセンサー関係の故障コードが消えました

■ DCT(7G-DCT)とは?GLAの走りを支える“2つのクラッチ”
GLA(X156)の多くのモデルには「7G-DCT」と呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションが搭載されています。DCTは、オートマとマニュアルの良いところを組み合わせた構造で、
変速が速い
燃費が良い
スポーティなフィーリング
といったメリットがあります。
しかしその反面、オイルの劣化による不具合が出やすいという特徴もあり、定期的なDCTオイル交換が欠かせません。
■ 【重要】DCTオイル交換が必要な理由
DCT内部には、クラッチを作動させる油圧系統や各ギアを制御するメカニズムがあります。オイルはその潤滑・冷却・油圧制御を担っており、劣化すると次のような症状が出始めます。
● DCTオイル劣化で起こる主な症状
発進時のギクシャク感
変速ショックが大きくなる
シフトアップ/ダウンの遅れ
クリープが不安定になる
警告灯が点灯する場合もある
特に街乗りが多い車両では、低速クラッチ操作が繰り返されるためオイルの劣化が早い傾向があります。
■ DCTオイル交換後は「アダプション」が必須
DCTには「クラッチミートポイント」「油圧値」「変速タイミング」などの制御データがあり、これを“学習値”として内部に蓄えています。
オイルを新品に交換した場合、古いオイルの性質で学習されたデータのままでは変速制御が不適切になり、ギクシャクした動きが発生してしまいます。
● アダプション(学習)とは?
車両に搭載された診断機(XENTRYなど)を使い、
クラッチ作動点の再学習
シフトタイミングの最適化
油圧制御の補正
ギアポジション学習
を電子的にリセット・再教育する作業のことです。
● アダプションをしないデメリット
ギクシャク感が改善しない
変速ショックが残る
損傷につながる可能性も
警告灯点灯につながることがある
DCTオイル交換後のアダプションは、**“交換作業とセットで行うべき必須作業”**といえます。
■ 【重要】ホイールスピードセンサーとは?
GLA(X156)では、走行安定性や変速制御に多くのセンサーが利用されていますが、その中でも特に重要なのが
✔ ホイールスピードセンサー(車輪速センサー)
です。
ホイールスピードセンサーは、各タイヤの回転速度を計測するセンサーで、以下の機能に欠かせません。
● ホイールスピードセンサーが関与するシステム
ABS
ESP
トラクションコントロール
4MATICの制御
DCTの変速制御
アダプティブクルーズコントロール
つまり、1つでも故障するとクルマは正常な制御ができなくなり、警告灯が多数点灯するケースもあります。
■ ホイールスピードセンサー故障の症状
GLAで特に多いのが、リア側センサーの不調です。故障すると次のような症状が現れます。
ABS/ESP警告灯が点灯
クルーズコントロールが使用不可になる
トラクションコントロールが無効になる
変速ショックや加速不良が発生することも
速度計が一時的に不安定になることも
DCTは車速情報を使って変速判断を行うため、センサー不良が変速不良にもつながります。
■ まとめ|GLAを長く快調に乗るための3つのポイント
GLAの7G-DCTは性能に優れる一方、適切なメンテナンスが非常に重要です。
1. DCTオイルは4万〜6万kmで交換する
劣化すると変速ショックやギクシャクの原因に。
2. オイル交換後はアダプションが必須
学習値をリセットしないと不具合が残る。
3. ホイールスピードセンサーは制御の要
ABSだけでなくDCT制御にも関与する重要パーツ。
GLA(X156)はメンテナンス次第で走りが大きく変わるモデルです。快適な走行フィールを保つためにも、定期的な点検・オイル交換・センサー類のチェックをぜひ意識してみてください。

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