BMW/F31/ヘッドライトコーキング/ヘッドライト結露
- GARAGENT ガレージェント
- 7月1日
- 読了時間: 4分

今回は、BMW 3シリーズ(F31)ツーリングモデルのヘッドライト結露対策として、コーキング施工を行いましたので、その内容をご紹介します。ヘッドライト内部の曇りや水滴にお困りのオーナー様は、ぜひ参考にしてください。

■ ご入庫のきっかけは「ヘッドライトの曇り」
F31に限らず、BMW車両では年数の経過やヘッドライトの脱着歴、気温差などの影響で、ヘッドライト内部に結露が発生するケースが珍しくありません。
結露は内部基板やLEDユニットにも影響を与えることがあり、最悪の場合、ライトの誤作動や不点灯といったトラブルに繋がることもあります。今回は「軽度の結露」でしたが、予防と再発防止を兼ねて、コーキング施工を行うことになりました。

■ 結露の原因とは?
ヘッドライトの結露は、内部と外気の温度差や湿度差によって、ライト内部の空気中の水分がレンズ裏面やリフレクターに付着することで発生します。
BMW純正のヘッドライトは、外部から水やゴミが入りにくい構造になっていますが、それでも以下のような原因で結露することがあります
経年劣化によるコーキング材の硬化やひび割れ
過去の板金やカスタムなどによるライト脱着の影響
排気ダクト(通気穴)の詰まり
洗車や豪雨のあとの湿気の滞留
つまり、ライトが完全に「密閉」されているのではなく、ある程度通気性を持たせて湿気を逃がす構造になっているものの、シールの劣化や構造のわずかな隙間から水分が入り込むことがあるのです。

■ 作業内容|ヘッドライトコーキング施工
1. ヘッドライトの状態チェック
まずは、左右ヘッドライトの状態を確認。今回のお車は、右側に結露が強く出ていました。
2. ヘッドライト脱着
フロントバンパーを丁寧に取り外し、左右のヘッドライトを脱着します。F31のバンパーは比較的しっかり固定されていますが、内部の爪や配線に注意しながら作業を進めます。
3. コーキング材の再施工
ヘッドライトユニットのレンズとハウジングの接合部を中心に、古くなったコーキング材を丁寧に除去。その後、防水性と柔軟性に優れた専用のシーリング剤を使用して、再度コーキング処理を施します。
ポイントは、「ただ埋めるだけ」でなく、防水と通気のバランスを保つこと。排気ダクトを塞いでしまうと逆効果になりますので、適切に養生しながら作業を行いました。
4. 排気穴の点検と清掃、増設(リペアキット使用)
ヘッドライト背面の排気穴や通気フィルターもチェック・清掃しました。この部分が詰まっていると、湿気が逃げにくくなり結露の原因となるため、見落とし厳禁です。
さらにBMWから出ているリペアキットで排気穴を増設し、より通気性を高めて結露を防止します。

施工後、一定時間の乾燥と通気テストを実施し、内部に曇りや水滴の再発がないことを確認。
その後、ヘッドライトを再装着し、光軸調整、点灯チェックを行って作業完了となりました。

■ ヘッドライト結露を放置するとどうなる?
結露をそのまま放置すると、以下のようなトラブルに繋がる可能性があります
内部のリフレクターやメッキパーツの腐食・変色
LEDやバラストなどの電装系への悪影響
視認性の低下による安全性リスク
車検時の光量不足や不適合
特にBMWのような高級車では、ヘッドライトユニットの交換費用が非常に高額になるため、早めの対策が肝心です。
■ 最後に
F31をはじめとしたF系BMWでは、構造上のわずかな隙間や経年劣化によるシーリングの問題が、結露の原因となることがあります。DIYでの対応も不可能ではありませんが、内部基盤やLEDユニットの損傷リスクを考えると、専門知識のある整備工場での施工をおすすめします。
当店では、コーキング処理から排気構造の確認まで丁寧に対応いたします。ヘッドライトの曇りや水滴が気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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