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メルセデスベンツ/Sクラス/W222/S300h/エンジンマウント交換

  • 執筆者の写真: GARAGENT ガレージェント
    GARAGENT ガレージェント
  • 2月4日
  • 読了時間: 4分

更新日:6月8日

今回はメルセデスベンツSクラス(S300h/W222)のエンジンマウント交換について紹介します。


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メルセデス・ベンツ S300h(W222)のエンジンマウント交換について


メルセデス・ベンツ Sクラス(W222)のS300hは、ハイブリッドシステムを搭載した高級セダンであり、静粛性や乗り心地に優れたモデルです。しかし、長年乗り続けることで、エンジンマウントの劣化が避けられません。エンジンマウントは、エンジンと車体の間に設置されるゴム製の部品で、エンジンの振動や衝撃を吸収し、車内の快適性を保つ役割を果たします。





エンジンマウントの劣化症状


エンジンマウントが劣化すると、以下のような症状が現れます。


  1. アイドリング時の振動増加

    • エンジンの振動が車内に伝わりやすくなり、特に停車時や低速走行時に不快な振動を感じることがあります。

  2. シフトショックの増大

    • ギアチェンジ時の衝撃が大きくなり、スムーズな加減速が難しくなることがあります。

  3. 異音の発生

    • エンジンが動くたびに「ゴトゴト」や「カタカタ」といった異音がする場合は、マウントの劣化が進行している可能性があります。

  4. エンジンの傾きやズレ

    • エンジンの位置が微妙に変化することで、周囲の部品と干渉しやすくなることがあります。



交換の重要性


エンジンマウントの劣化を放置すると、乗り心地が悪化するだけでなく、エンジンの動きが不安定になり、他の部品(排気系やドライブシャフトなど)にも悪影響を及ぼします。そのため、適切なタイミングでの交換が必要となります。


純正品と社外品の選択

エンジンマウントを交換する際、純正品と社外品のどちらを選ぶかが悩みどころです。

  • 純正品は品質が保証されており、耐久性やフィット感が優れています。

  • 社外品は価格が比較的安価ですが、耐久性や振動吸収性が純正品に劣る場合があります。


信頼できるメーカーの社外品を選ぶことで、コストを抑えつつ性能を維持することも可能です。



今回はお客様の持ち込みパーツで純正品をご用意いただきました。




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写真はもう外れていますがハイブリッド車両は外すものが多いため他車種より少し工賃高め設定です。

ハイブリッド車両は作業方法を間違えると簡単に死亡事故につながるので慎重に作業していきます。





取り外したエンジンマウント左右
取り外したエンジンマウント左右

新旧比較
新旧比較

ゴム部分の形状、コネクタの有無が仕様違いで不安になりましたが、お客様曰くオプション搭載車の適合品だけど問題なく取り付け可能といわれているとのことだったので作業再開。



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問題なく...ということもなかったですが工夫すればなんとか取り付けられました。

ゴムを外した状態の本体部分は配線以外同じ形をしていたので、マウント本体をまず入れてからゴム部分を取り付ける方法でなんとか。

作業スペースがすごく狭かったのでゴムを後付けするのが大変でしたが、エンジンをゆっくり慎重に降ろしていくと無事取り付けボルト位置もぴったり。


ミッション側のマウントが部品待ちとのことでまだ交換できていませんが、振動は大幅に改善されました。




※重要


ハイブリッド車両の整備における注意点


S300hはハイブリッド車であり、通常のガソリン車と比べて高電圧のバッテリーやモーターを搭載しているため、整備時には特に注意が必要です。


  1. 高電圧システムの危険性

    • ハイブリッドシステムの駆動用バッテリーは高電圧(200V以上)を扱うため、誤った作業を行うと感電のリスクがあります。

    • 作業前には必ず高電圧バッテリーの遮断を行い、安全確認を徹底する必要があります。

  2. 専用工具・知識が必要

    • ハイブリッド車の整備には、専用の絶縁工具やテスターが必要になる場合があります。

    • 訓練を受けた技術者でないと、適切な処置ができない可能性があるため、DIY作業は避けたほうが無難です。

  3. エンジンの急始動に注意

    • ハイブリッド車はエンジンが停止していても、突然始動することがあります。

    • 整備中にエンジンがかかると大変危険なため、イグニッションの状態やバッテリーの接続状況を事前に確認することが重要です。

  4. 冷却系統の特殊性

    • ハイブリッドシステムの冷却には電動ウォーターポンプが使われており、誤った手順で冷却水を抜いたり補充したりするとシステムに不具合が生じることがあります。


上記のことから、ハイブリッド車両は基本的にDIYでの作業はおすすめしていません。

というより相談されても止めます。

自分でできそうな交換作業ならDIYをするというのはどちらかというと肯定派ですし、相談だけされた時でも答えているタイプの整備士ですがハイブリッド車両は別です。


思っている何倍も危険ですので、節約のためにDIY作業するのはやめましょう。

数万の節約で命を落としかねません。


ハイブリッド車両お乗りで困ったことがあればご相談ください!

どの作業ならDIYしても大丈夫かどうかも聞いてくれたら答えます。






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整備屋


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Tel: 042-794-4425




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