MINI/R56/サーモスタットハウジング交換/ウォーターパイプ交換
- GARAGENT ガレージェント
- 13 時間前
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MINI(R56)は、その独特なデザインと走りの楽しさで非常に人気のあるモデルですが、経年劣化に伴う冷却系のトラブルも少なくありません。今回は「冷却水の漏れ」がきっかけでご入庫いただいたお車の修理事例です。
■MINIのサーモスタットハウジングは「樹脂製」
このサーモスタットハウジング、MINI(R56)では樹脂製のものが使用されています。エンジンの熱や経年による劣化でヒビ割れが生じやすく、ある程度の年数が経過した車両では、漏れが起こる確率が高くなってきます。
特に、MINI特有のタイトなエンジンルームでは熱がこもりやすく、プラスチック部品へのダメージも加速します。サーモスタットはエンジンの冷却水の流れを制御する大事な部品で、万が一動作不良や水漏れが発生すると、オーバーヒートなど深刻なエンジントラブルにつながる恐れがあります。
■サーモスタットハウジング交換作業
今回は、以下の作業を実施しました
サーモスタットハウジング一式の交換
冷却水(LLC)の全量交換
各接続ホース類の点検、必要箇所の交換
冷却系統のエア抜き作業
作業を進めるには、まずエアクリーナーボックス、バッテリー、その他の補器類を取り外して作業スペースを確保します。R56は構造上、手が入りにくい部分が多く、慣れていないと苦戦するポイントです。
サーモスタットハウジングはエンジン前方に取り付けられており、数本のホースとボルトで固定されています。慎重に冷却水を抜き取り、古いハウジングを取り外します。漏れの原因となっていた部分には、わずかなクラック(ヒビ割れ)が確認できました。
新しいハウジングを取り付け、各ホース類とセンサーの接続を確認し、冷却水を補充。MINIの場合、冷却系統のエア抜き作業が不十分だとエア噛みでトラブルが起こりやすいため、じっくり時間をかけてしっかりとエア抜きを行いました。


■冷却水漏れを放置するとどうなる?
冷却水が少し漏れているくらい…と放置してしまうと、エンジンにとっては大きなリスクになります。冷却水が減ると、冷却性能が低下し、最悪の場合エンジンがオーバーヒートしてしまいます。
オーバーヒートはヘッドガスケットの損傷やエンジン本体の故障にもつながるため、修理費用が跳ね上がります。特に輸入車の場合、エンジン部品の価格や工賃が高額になりがちです。
今回のように、初期の段階で水漏れを発見し、サーモスタットハウジングの交換で済めば、比較的軽微な修理で済みます。早めの点検・対応が重要です。
■MINIオーナーの皆様へ
MINI(R56)をはじめとする輸入車は、走行距離や年式に応じて定番トラブルがいくつか存在します。今回のサーモスタットハウジングの劣化・冷却水漏れもその一つです。
冷却系のトラブルは、初期症状として「におい(甘いにおい)」「ヒーターが効かない」「水温計の変動が大きい」といったサインが現れることもあります。もし気になる症状があれば、ぜひ一度点検を受けてみてください。
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