メルセデスベンツ/C63/AMG/W205/デフオイル交換
- GARAGENT ガレージェント
- 3月10日
- 読了時間: 4分
メルセデス・ベンツ C63 AMG(W205)のデフオイル交換をさせていただきました。
性能を最大限に発揮し続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。その中でも見落としがちなのが「デフオイル交換」です。
本記事では、デフオイル交換の重要性や交換時期、交換しないとどうなるのかについて詳しく解説していきます。

デフオイルとは?
デフオイル(デファレンシャルオイル)とは、デファレンシャルギア(通称「デフ」)を潤滑し、摩耗や発熱を防ぐための専用オイルです。デフは、車両の左右の駆動輪の回転差を吸収する役割を持ち、スムーズなコーナリングやトラクションの確保に貢献しています。
特に、C63 AMG(W205)のような高性能FR車では、電子制御式リミテッドスリップデフ(eLSD)が搭載されており、これを適切に機能させるためには定期的なデフオイル交換が不可欠です。
デフオイルの役割と重要性
デフオイルは以下の役割を担っています。
潤滑:デフ内部のギアやベアリングをスムーズに動かし、摩耗を軽減。
冷却:ギアの摩擦によって発生する熱を分散し、過熱を防止。
防錆・防汚:金属部品の腐食を防ぎ、金属粉や異物の蓄積を抑える。
LSDの作動維持:リミテッドスリップデフ(LSD)のロック性能を維持し、トラクション性能を最大化。
デフオイルが劣化すると、これらの役割が十分に果たせなくなり、走行性能や耐久性に悪影響を及ぼします。

デフオイルの交換時期
C63 AMG(W205)のデフオイル交換推奨時期は、2〜3万kmごとまたは2〜3年ごとが目安とされています。ただし、以下のような条件で頻繁にスポーツ走行を行う場合は、より早い交換が推奨されます。
サーキット走行をする
ハードな加減速を頻繁に行う
長距離の高速巡航を多用する
高温多湿の環境下での使用が多い
特にサーキット走行をする場合、デフオイルは1万km未満で交換するのが理想的です。
デフオイルを交換しないとどうなる?
デフオイルを長期間交換しないと、以下のような問題が発生する可能性があります。
1. LSDの作動不良
C63 AMG(W205)には電子制御式リミテッドスリップデフ(eLSD)が搭載されており、適切な摩擦特性を持つオイルが必要です。デフオイルが劣化すると、LSDのロック性能が低下し、トラクション性能が悪化します。その結果、コーナリング時にスリップしやすくなり、思うようにパワーを伝えられなくなります。
2. 異音や振動の発生
劣化したデフオイルでは、ギアの潤滑性能が低下し、異音(ゴロゴロ・ウィーン音)や振動が発生することがあります。特に、コーナリング時や加減速時に違和感を覚える場合は、早めの点検・交換をおすすめします。
3. デフ内部の摩耗・焼き付き
潤滑性能が低下したデフオイルでは、ギアやベアリングの摩耗が進行し、最悪の場合、焼き付きや破損を引き起こします。デフ内部の修理や交換は高額になるため、定期的なオイル交換で予防することが重要です。
4. 燃費の悪化
デフの抵抗が増えることでエネルギーのロスが大きくなり、燃費が悪化することがあります。特に高速巡航時や長距離走行を頻繁に行う場合、燃費の低下が顕著になる可能性があります。

デフオイルの選び方
C63 AMG(W205)のデフオイル交換を行う際には、メーカー推奨のオイルを選ぶことが重要です。一般的に、以下のようなポイントを考慮して選定します。
粘度グレード:推奨される粘度(例:75W-90)
LSD対応:eLSD対応のオイルを選ぶ
耐熱性能:高温時でも性能を維持できるもの
純正オイルを使用するのが基本ですが、より高性能なオイルを求める場合は、MotulやLiqui Molyなどの高性能オイルを選ぶのも選択肢の一つです。
まとめ
C63 AMG(W205)のデフオイル交換は、車両の性能を維持し、デフの寿命を延ばすために非常に重要なメンテナンス項目です。交換時期の目安は2〜3万kmごとまたは2〜3年ごとですが、スポーツ走行を行う場合はより短いサイクルでの交換が推奨されます。
デフオイルの劣化を放置すると、LSDの作動不良や異音、デフの損傷などのリスクが高まり、最悪の場合、高額な修理費用が発生する可能性があります。そのため、定期的な交換を行いましょう。
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